橘の会について

 能楽堂で能の案内などを英語で表記したり、能楽鑑賞に来た外国人に対して積極的に話しかけている日本人の方をひんぱんに見掛けるにつれ、日本人として、同じ事を聴覚障害者にも出来ないものだろうかといつも考えさせられて来ました。

 

 “聞こえない”という言葉の印象により、音や情報を届ける事が出来ないという勝手な先入観に多くの人がとらわれ、これまで音を伝える事は難しいと諦めて来ましたが、「能の見方は人それぞれで、10人居れば10通りの見方がある」という梅若万佐晴師の言葉により、“見る情報”を多く補い、研ぎ澄まされた豊かな想像力を働かせる事によって、能楽に存在する幽玄の見えない世界観を個々に追究する愉しみを共有致します。

 

 環境が適応すれば、おのずと人は感化します。この様な環境整備を社会に広めていく為に本活動を地道に「継続」させて行く事が大切と考えております。

 

 また、聞こえないという事は限られた人に起こる訳ではなく、誰しもがその可能性を持っており、決して他人事ではなく年齢と共に実感せざるを得ない事実でもあります。情報保障の存在を能楽によって広める事で、それぞれの人に適応したコミュニケーション方法や、情報の補い方がある事を万人に広め、ご理解頂き、活用して行く事で前向きな生活を送る事が出来る機会を促進して参ります。増上寺薪能を起点に、今後はあらゆる場所でも試みを展開する予定です。


どうぞ皆さまのあたたかいご理解・ご支援を宜しくお願い申し上げます。

橘の会一同

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